早川町ってどんなところ? ~私たちのフィールド~
早川町は、南アルプスの山々に囲まれ、森林が96%を占め、ニホンジカやニホンカモシカなどの野生動物が多く生息する、日本で一番人口の少ない町です。かつて6つの村が合併してできたため、地区ごとに特色ある文化を持っています。
「日本で最も美しい村連合」に加盟しており、町全域が南アルプス・ユネスコエコパークに指定されています。
町の名前の由来は、南北に町を流れる「早川」という河川から。名前の通り、急峻な谷を流れています。
高い山と、深い谷、そして川。大自然豊かな地形の中に大小合わせておよそ35の集落が点在しています。
ユネスコエコパークとは
ユネスコエコパークとは、生態系の保全と持続可能な利活用の調和(自然と人間社会の共生)を目的として、世界遺産の認定などを行う国際機関・ユネスコが開始した国際認証制度です。
南アルプスユネスコエコパークには山梨・長野・静岡の10市町村が含まれており、中でも早川町は町の全域がエコパークに登録されています。
地域の豊かな生態系や生物多様性を保全し、自然に学ぶと共に、文化的にも経済・社会的にも持続可能な発展を目指す取り組みです。 ユネスコエコパークは国内で親しみをもってもらうためにつけられた通称で、海外では「BR:Biosphere Reserves(生物圏保存地域)」と呼ばれています。
日本のユネスコエコパークは、1980年に登録された、志賀高原(長野県、群馬県)、 白山(石川県、岐阜県、富山県、福井県)、大台ケ原・大峯山(奈良県、三重県)、屋久島(鹿児島県) 及び2012年に登録された綾(宮崎県)、2014年6月12日に正式登録承認された福島県只見地域、南アルプスユネスコエコパークを加え、現在7カ所があります。
三里地区と「おばあちゃんたちの店」
私たちの活動の中心となる三里地区には、「新倉(あらくら)」「茂倉(もぐら)」「中洲」「大原野」「塩島」「早川」という6つの集落があります。
- 「新倉」・・・かつて鉱山街として栄え、新倉銀座と呼ばれるほど賑わった集落です。北側には日本の東西を分けるフォッサマグナの西端、国指定天然記念物「糸魚川・静岡構造線」の断層露頭があります。
- 「茂倉」・・・早川町で最も標高が高く、急峻な地形から日本のマチュピチュとも呼ばれています。その気候を生かして「茂倉うり」という伝統野菜が作られています。
- 「中洲」・・・県道沿いの集落で、その名の通り早川本流の中州を開拓して拓かれた集落です。平らな土地が多いので、かつては町内でも大規模な稲作が行われていました。旧早川北中学校の木造校舎を活用した校舎の宿・ヘルシー美里があります。
- 「大原野」・・・かつては茂倉と並んで栄えた集落です。住民が減少し、現在では住む人のいなくなった家々がひっそりと佇んでいます。集落の入口では早川町の住民にとって大切な七面山信仰の場所、大原野七面堂が荘厳な姿を保ち続けています。
- 「塩島」・・・早川町に2校ある小学校のうちの一つ、早川北小学校があります。また、かつての三里役場だったレトロでかわいい建物が、現在は早川町郷土資料館として活用されており、早川町の文化を学ぶことができます。
- 「早川」・・・早川町の名前の由来になったとも言われる古くからある大きい集落です。そばの栽培や水車での粉挽き、巨大な桶を使った味噌作りが行われていました。斜面にあり、日当たりもよく、野菜の生産も盛んです。
早川町ならではの食と文化が残る三里地区。南アルプス生態邑・校舎の宿「ヘルシー美里」、生きものと出会える「野鳥公園」の2つの町営施設と連携し、「中洲」にある直売所「おばあちゃんたちの店」を拠点に、私たちは早川町全体を活気づけるべく、様々な活動を行っています。